Q. 花粉の飛ぶ季節が終わってもくしゃみが止まらないのは?
A. ほかの原因物質による鼻炎の可能性が大
人間の身体には、外敵から身を守るための免疫機能が備わっています。
ところが、この働きに異常が起こり、さまざまな深い症状が現れる状態をアレルギーといいます。
その1つが、アレルギー性鼻炎です。鼻の粘膜に入った異物を排除する働きが過剰に起こり、くしゃみ、はな水、鼻づまりなどの症状が続きます。
これらはかぜの症状とも似ていますが、かぜは細菌やウイルスが原因なのに対し、アレルギー性鼻炎の原因はハウスダストやダニ、花粉などです。
現代病ともいわれ、誰でも発症する可能性があります。
アレルギー性鼻炎を予防するには、できるだけ原因物質(アレルゲン)を体内に入れないことが第一です。
こまめな掃除や換気、空気清浄機の活用などを心がけましょう。
それによって、アレルゲンがゼロになるわけではありませんが、発症を遠ざけるには有効です。
すでに発症している人は、薬でコントロールすることが可能です。
なお年齢が上がるにしたがって症状が和らいでくることも多いので、あまり神経質にならず、上手に付き合っていくことが得策です。
アレルギー性疾患は遺伝要因も大きく、乳幼児期から発症することも少なくありません。
アトピー性皮膚炎にはじまり、気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎・・・と連鎖して出現しやすい傾向があり、「アレルギー・マーチ」と呼ばれています。
笑顔 October 2020 第51巻第3号 保健同人社