飲み会のあとに、
決まって声が出なくなるのはなぜ?
Q. 飲み会のあとに、決まって声が出なくなるのはなぜ?
A. 声帯がお酒とおしゃべりのダブルパンチを受けるから
声がかすれたら、声帯を休ませてあげるのが第一
声がかすれたり、声が出ないという状態は、発声器官である声帯に、なんらかの異常が起こっていると考えられます。
声帯は、喉頭部にある幅2cmほどの器官。息を吐くときの圧力により振動することで、声を発します。
そのため、かぜをひく、深酒をする、おしゃべりやカラオケで歌いすぎるなどすると、炎症を起こして声が出にくくなります。
このようなときは、極力声を出さずに声帯を休ませてあげれば、やがて治ります。
なかなか治らない場合に注意
ところが、自然に治らないケースがあります。たとえば声帯ポリープです。
炎症の起きた声帯を使い続けたために、縁に小さい隆起(ポリープ)ができ、声が出しにくくなります。
また、喉頭がんの可能性も考えられます。がんの腫瘍ができることで、声帯が閉じにくくなるため、声がかすれるようになるのです。
そこで、思い当たる要因がなく、声がかすれたり、声が出ない状態が続くなら、早めに耳鼻科を受診しましょう。
ファイバースコープ検査で診断がつき、声帯ポリープなら、投薬又は簡単な手術で治ります。
喉頭がんの場合は、わずか1~2mmの大きさでも発見でき、放射線治療を行えば、約95%は完治します。
「話す」職業の人は声帯ポリープに注意
声帯ポリープは、教師や保育士、。営業職やコールセンター勤務の人など、声を出す職業の人がなりやすい病気です。
しかし、普段から発声練習をしているプロの歌手などはポリープがあまりできません。
つまり、声を出したら、必ず休ませる時間を作ることが予防につながります。
笑顔 September 2019 第50巻第9号 保健同人社
当クリニックで検査を受けていただけます
当クリニックでのどのファイバースコープによる検査を受けていただけます。
声がでないことが一時的であれば良いですが、なかなか治らない、いつまでも声がかれているという場合には、一度検査を受けてみるようにしましょう。