鼻血がよくでるけど、まさか重い病気では?
鼻血の7~8割は入り口付近からの出血
鼻血というと、鼻の奥の方からの出血と思われがちですが、実は入り口から7~8mmの場所から出ているケースが7~8割を占めます。
鼻の粘膜の、ビロードのように繊細で、その下には毛細血管が集中しています。そのため、はなをかんだり、こすったりしただけでも、粘膜が刺激を受け、出血しやすくなります。
また、アレルギーや、かぜなどによる炎症、空気の乾燥や寒暖差なども原因となります。
鼻血を止めるにはまず、いすなどに座ってリラックスします。
出血点を心臓より高くする必要があるため、横になるのは避けましょう。
次に、ティッシュか綿を親指の先くらいの大きさに丸めて鼻に詰め、さらに出血点を親指で圧迫します。
30分ほど圧迫したら、指を話してかまいません。しかし、鼻に詰めたものは取らないのがコツです。凝固作用で固まった血が、詰め物の出し入れではがされ、また出血するおそれがあるからです。
詰め物は12時間程度は入れたままにしましょう。
以上の処置で、たいていの鼻血は止まりますが、止まらない場合は、他の病気の可能性もあります。その際は耳鼻科を受診しましょう。
良く行われる鼻血の止め方は都市伝説!?
鼻血を止めようと、とっさに後頭部をトントンたたいたり、鼻骨(鼻上部の硬い骨付近)をつまんで押さえたりすることはありませんか。
意外に多く行われている対処法ですが、医学的には何の根拠もありません。
出血部位を圧迫し、血液の凝固を促して止めるのが正しい方法です。
笑顔 2019 7 令和元年7月10日発行 第50巻第7号 p.9
鼻の検査のご案内
鼻に痛みがある、鼻血がよく出るということでお困りの方は実は多くいらっしゃいます。
何か怪我をされたわけでもなく、鼻をいじっているわけでもないのに、鼻血が出るという場合があります。
多くの場合、しばらくすれば鼻血が止まることや、鼻血くらいで病院にいくのも・・・と考えて放置されている方がいますが、実は厄介な病気が隠れいている場合があります。
また痛みや鼻血のほかに、鼻から臭いがするという症状もあり、不快な症状が気になってしまうこともあります。
いずれにしても長い間症状がある、原因がよく分からないという方は、一度耳鼻科で検査を受けてみましょう。